理事挨拶

代表理事 千葉 一兼 CHIBA Kazutaka

「低空経済」が、社会・価値・人材の未来を拓く。
私がドローンスクールでインストラクターとして活動していた中で、常に感じていたジレンマがありました。それは、ドローンの資格を取得しても、それを仕事に活かせない卒業生たちの現実です。
インフラの老朽化、深刻な人手不足、災害現場での二次被害。ドローンはこれらの社会課題を解決できる「切り札」であるにもかかわらず、厳しい飛行規制や社会の認識不足、そして漠然とした不安による使用拒否から、その力や価値が十分に発揮されていない。このもどかしさを、私はどうしても変えたいと強く願っていました。

そんな時、私と同じ志を持つ仲間と出会いました。
「ドローン技術と、それを操る情熱を持った人々が活躍できる場所を創り、社会に貢献したい」
この共通の思いが、私たちを当法人の設立に突き動かしました。

私たちは、ドローンやロボット技術が、危険な作業の代替や、効率的なデータ収集、迅速な状況把握といった価値をもたらし、「低空経済」が安全で豊かな社会を拓く未来を信じています。そして、それを扱う人の育成や経験の共有によってその価値はさらに高まるとも。

急速に成長する中国の「低空経済」は、日本のドローン市場において大きな牽引役となります。私たちはこの流れをいち早く捉え、常に最新の情報と技術を提供し続けます。また、変化する法規制や技術トレンドを正確に把握し、持続可能で安定した事業を推進することで、日本の「低空経済」を活性化させていきます。

経験と情熱の集大成としてドローンで社会をより良くしたい。この熱い思いを胸に、ドローン産業の発展と社会貢献に寄与していくことをお約束します。
略歴
長年にわたり、語学研修や食品卸売業、人材派遣などの有形無形の営業職を中心に、社内情報システムや管理職など多岐にわたる職種を30年以上にわたり経験。
2022年には自ら発案したドローン事業を社内で立ち上げ、翌2023年にはドローンスクールを開校し、スクール運営とインストラクター業務に従事。運営ノウハウとドローン業界に関する理解を深める。
これまでの豊富な経験とドローンへの熱い情熱の集大成として、当法人の設立に至る。
取得資格
〇一等 無人航空機操縦士
  一等限定解除:25kg未満
  二等限定解除:昼間・目視内飛行
〇DPA 回転翼インストラクター
  夜間・目視外・高高度飛行、物件投下
〇赤外線建物診断技能師
〇第一種衛生管理者
〇防火管理者

専務理事 南部 遼 NAMBU Ryo

見えない景色を価値に変える
私が初めて屋外でドローンを飛ばしたのは2020年。秋も深まる11月、和歌山県の熊野古道を歩いている道中でした。早朝から木々に囲まれた山道を歩き通し、池のほとりで休憩をとりがてら、買ったばかりのドローンを取り出しました。当時はまだ200グラム未満のドローンに対しては航空法の規制が緩やかで、私の買ったドローンはバッテリーを含めても199グラムでした。

その年の夏には都内にあるドローンスクールに通って「ドローン操縦士回転翼三級」という民間資格を取得していましたし、古道の管理者には事前に連絡を入れており、必要と思われる手続きはすべて行なっていました。しかし、それでも取り出したドローンを広げるとき、電源を入れるとき、いざ離陸させようというとき、常に周りで誰かに見られていないかな、そして万が一にでも警察に通報されようものならどうしよう、と不安を感じていたのを覚えています。一人でドローンを飛ばした経験のある方には、きっと共感していただけることと思います。

それでも、初めてドローンのカメラが映し出した映像を見た瞬間、私は息をのむほど驚きました。歩いているときは木の幹ばかりが目に入り、葉が茂るのははるか頭上。しかし、ドローンが高度を上げるにつれ、視界が一変していったのです。木々の間を抜け、やがてその上へ飛び出し、緑、黄、オレンジの鮮やかな紅葉のパッチワークが広がりました。地上から見ていた景色とは、まるで別世界。「こんな景色があったなんて…」私は画面を見つめながら、ただ感動していました。

それ以来、私はどうやったらこのドローンを使って仕事にできるだろうと考え、そして挑戦しながらここまで来ました。ドローンスクールに就職してインストラクションや空撮をしたり、国産のドローンメーカーに転職して営業職に就いたり、行政書士の資格を取得してドローン専門の行政書士事務所を開業したり。うまくいったことも、そうでないこともありますが、これからドローンを仕事にしようと考えていたり、またはドローンをはじめてみたもののどこかで行き詰まっていたりする方に、少しでも私の経験が役に立てればと思っています。
略歴
2020年にドローンの民間資格を取得後、都内の有名ドローンスクールのスクールマネージャー兼インストラクターとして約2年半で500人以上を指導。
多くの受講生がドローンを飛ばす場所に悩む現状を目の当たりにし、その解決を目指して籍を移し国産ドローン企業の営業部長を務める傍ら、行政書士試験に合格。
ドローン業務に特化した法務サポートやコンサルティングの提供を志し、一般社団法人を立ち上げる。
取得資格
〇一等 無人航空機操縦士
  限定解除:夜間飛行・目視外飛行
〇DPA 回転翼インストラクター
  夜間・目視外・高高度飛行、物件投下
〇第三級陸上特殊無線技士
〇行政書士